top of page

​最新記事

そのサイト伝わってますか?——“伝える力”を数式と物語で再設計する

  • 執筆者の写真: hi ko
    hi ko
  • 10月13日
  • 読了時間: 6分

更新日:10月28日

デザインを変えなくても、「伝え方」を変えれば成果は動きます。

ree

今日はチェックリストではなく、数式・マップ・物語を使ってサイト伝わってますかを再設計するやり方を紹介します。設備投資ではなく“言い換えと並べ替え”で勝つ方法です。

伝わるを定義する:T=M×C×A

伝わるを曖昧にしないため、まずはシンプルな式で捉えます。

  • M(Message):何を言うか。主張の鮮明さ

  • C(Clarity):どう言うか。言葉の明瞭さ

  • A(Action):読後に何をしてほしいか。行動の具体性

この3つは掛け算。どれかがゼロだと**T(伝達力)**はゼロになります。

どれか1つを最大化するより、最も弱い1つを底上げする

3×3理解マップ:”誰に何が起きるか”を視覚化する

「分かる」を可視化するために、3×3の表を使います。

  • 縦軸(誰の状況):新規検討/乗り換え検討/社内説得中

  • 横軸(伝達の層)事実(仕様・価格)/意味(なぜ価値)/行動(次の一歩)


各セルに短文ひとつを埋めるだけ。空白があるセルが取りこぼしです。

例:乗り換え検討×意味=「今の運用と比べ、月3時間の更新短縮になります」。


トップは“新規×意味”、

価格は“新規×事実”、

事例は“乗り換え×意味”、

FAQは“社内説得×事実”がハマりやすい

黒塗りテスト:社名を隠しても通じるか

ページのスクショから社名とロゴを黒塗りして第三者に見せます。

「それでも何の会社で、どこが良いか分かる?」を確認。


  • 分からない=借り物の語彙が多いサイン。

  • 固有の工程名・実測の数字・地域性を1行だけ差し込むと“自社の声”になります。

“他社でも言える”文は削り、“自社しか言えない”断片を足す

言葉の温度計:冷/常温/熱を混ぜる

文章が「丁寧すぎて何も刺さらない」問題は温度の単調さが原因です。

  • :客観的事実(数値・期間・条件)

  • 常温:読み手の不安への寄り添い(語り)

  • :行動を促す短い文(命令ではなく提案)


段落の中に冷→常温→熱の順で各1文入れるだけで、読了率が上がります。

例:冷「初回表示は平均1.7秒。」

→常温「通勤中でも止まらず読めます。」

→熱「30秒のデモで確かめましょう。」


冷だけだと退屈、熱だけだと胡散臭い

視線の停留点を設計する:Zではなく“点”を置く

スマホではZ読みよりも点読み(止まる箇所)が支配的です。

止まってほしい場所にアンカーワードを置きます。


  • 数字(1.7秒/月2回/1200px)

  • 地名・規模(広島/20名規模)

  • 行為+目安(15分で棚卸し/3分で料金の幅)


アンカーワードは太字か行頭に。散らすのではなく3点に絞ると流れができます。

散らすより、据える。3点で十分伝わる

60秒ミニナラティブ:1場面だけを切り取る

長いストーリーは要りません。1分で読める小話を差し込みます。


  • 場面:朝礼前の5分、営業がスマホで価格を確認

  • 障害:ページが重くて開かない

  • 変化:画像をWebP化/表をカード化

  • 結果:営業の説明が30秒短縮、毎日×人数分の負担減


「誰が・いつ・どこで・何に効いたか」が1段落で伝われば、十分に刺さります。

事例=長編ではなく、連作の俳句で良い

エビデンスの粒度:事実→仕様→結果→比較

証拠の見せ方は粒度を合わせると分かりやすくなります。


  1. 事実:やったこと(WebP化、画像1200px、遅延読み込み)

  2. 仕様:設定の条件(CLS抑制、alt最適化)

  3. 結果:数値(初回1.7秒、直帰−12〜18%)

  4. 比較:前/後、他案との違い


読者の成熟度に合わせて1→2→3→4のどこで止めるかを決める。

サイト伝わってますかの観点では、2+3が最も納得されやすい帯域です。


結果だけ/仕様だけは伝わらない。セット

逆FAQ:トップから“よくある質問”へ流すのをやめる

FAQ“行き”の導線ではなく、FAQの答えをトップへ逆流させます。


  • 価格ページ横に「◯◯は含まれますか?→含まれます/条件は〜

  • 問い合わせ横に「返信はいつ?→営業時間内2時間以内

  • 採用ページに「未経験OK?→○ヶ月のオンボーディング


FAQを見に行かなくても不安が解ければ、それは伝わっている状態です。

FAQは“ページ”ではなく“粒”にして散らす


音読7秒テスト:声に出すと詰まる箇所が見える

画面の前で7秒だけ音読。噛んだ場所に●を打つ。


  • 名詞が連続している/修飾が長い/主語と述語が遠い

    ——これが詰まりの原因。修正は句点を増やす→語を捨てる→順序を変えるの3手順で。


例:修正前「最適なご提案を通じて課題解決を実現します」

修正後「課題を先に聞きます。解決策は、3案だけ出します。」


短くしてから美しくする


書き換えデモ:3つの“伝わる”リライト

Before:「高品質なWebサイトで御社の魅力を最大化します」

After:「広島の会社向けに、更新10分で回るサイトを作ります。初回1.7秒で開きます。」


Before:「まずはお問い合わせください」

After:「15分で現状の詰まりを棚卸しします。今日できる修繕を3つ返します。」


Before:「導入実績多数」

After:「製造/士業/店舗月2件の追加が継続。数字は1.3〜1.8倍が目安です。」


地名・目安・回数——固有を置くと伝わる

14日リズムの“伝達力スプリント”

Day1–2|計測:3×3理解マップを埋め、空白セルを特定

Day3–4|縮約:音読7秒テスト→句点追加→不要語を削除

Day5–6|据える:アンカーワードを3点に絞って太字化

Day7–8|物語:60秒ミニナラティブを1本だけ挿入

Day9–10|逆FAQ:トップ・価格・問い合わせに“不安の粒”を逆流

Day11–12|粒度:エビデンスを2+3(仕様+結果)に整える

Day13–14|検証:黒塗りテスト→第三者チェック→微修正


順番は計測→縮約→据える→物語→逆FAQ→粒度→検証

セルフ診断:サイト伝わってますか

  • M:主張は1行で言える?(「誰の/何を/どう良い」)

  • C:音読で噛まずに言える?(7秒の壁を超える)

  • A:次の行動は時間目安つきで明記した?(15分・3分・即時)

  • 3×3理解マップの空白を埋めた?

  • アンカーワード3点が据わっている?

  • 逆FAQの粒が要所に散っている?


改善の正解は“増やす”ではなく削る→据える→物語る

まとめ:伝える力は、式と道具で鍛えられる


ree

サイト伝わってますかの答えは、感覚ではなく道具で作れます。

  • T=M×C×Aで最も弱い要素を特定し、

  • 3×3理解マップで空白を埋め、

  • アンカーワード3点60秒の物語で“点”を据える。

    これだけで、同じレイアウトでも伝わり方は一段上がります。

――

まずは“言い換えと並べ替え”から整えたい方へ。**COMFORT NOVA(コンフォートノヴァ)**は、


  • 理解マップの共同作成(15分)

  • 音読7秒テストアンカーワード3点の抽出

  • 60秒ミニナラティブ逆FAQの粒の差し込みまで“差し替え中心”で並走します

    重たい全面改修は不要です。軽く相談してみませんか。


bottom of page